人生3回目の野球観戦

 

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先週の土曜日、知人に誘われ東京ドームへ
広島×巨人戦を観に行った。

野球の試合を最初から最後まで観たのは
人生で2回目、あ、3回目だ。

1回は、去年の夏、やはり、
同じ方から野球観戦にお誘い頂き、
西武ドームへ行った。

あと1回は、10代の頃、
原辰徳選手見たさに、
甲子園での東海大相模の試合を
テレビで観た記憶がある。

だから、都合3回目。

要するに私は野球のことは何も知らないし、
何もわからない。

しかし知人から、

「今日が全国のカープファンにとってどんな日なのか」

と言う予備知識をもらっていた事もあり、

足を踏み入れたその瞬間から、
ドーム全体を包んでいる地鳴りのような歓声が
いかに今日が特別な日なのか、と言うことを、
場違いな私にすら感じさせてくれた。

私の1列前の席に4人組のおじさんたちが座っていた。

きっと、いつもこんな風に、缶ビールを飲みながら、
イカやシュウマイを食べながら、あーでもない、こーでもないと
好きなことを言いながら、仲良く4人で野球を
観に来てるんだろなぁ・・・と想像できるおじさん達で、
1人は巨人ファン、3人は広島ファンのようだった。

私は楽しそうに話している、
仲の良さそうなおじさんたちを見るのが好きだ。

不思議と幸福感に包まれる(笑)

理由はわからない('_')

私の中に見ているだけで幸福感に包まれる、
ずっと見ていたい組み合わせと言うものが存在している。

No.1はランドセルを背負った小学生の男の子コンビで、
1人が小太り色白、1人が小柄でメガネ、
2人が仲良く楽しそうに話しながら前から歩いてきた日には、
思わず足を止めて見入ってしまう。

いや、ホントに。

しかし、理由はわからない('_')

おっと話がズレた。

もとい。

そして、

2列前の左端に、20代後半と思われるカップルがいた。
万歳したり、膝を叩いたり、ものすごくノリノリで広島を
応援していたが、

途中から彼氏は彼女の左手を両手で握り、
握ったその手を自分の顔の前に持ってきて
拝んでいるような姿勢になりジッと動かなくなった。

それから、

私の左側に座っていた女性は、
堂島ロールの保冷バックの中から次から次へと食べ物を出し、
最後は「銀杏豆」と言うものを食べていた。

銀杏が苦手な私は、豆にしてまで銀杏を食べたいのか、と
驚いたが、しかし、銀杏豆とはどんな味がするのか、
食べてみたい。一つくれないかなぁ~と思っていた。

優勝が決まった瞬間のドームはすごかった。

狂喜乱舞。

思わず私も立ち上がりワケもわからず
「やったー!」と叫んでいた。

前の席をみると、
手を叩きながら、選手たちを見つめ、
静かに、ただただ泣いている、4人の一番端の
おじさんの横顔が見えた。

あんなに騒いでいたのに。

おじさんは、選手たちを見つめ、
静かに手を叩き、ポロポロと、涙を流していた。
ただただ、泣いていた。

むせび泣くってこういうことを言うんだなと思い、
心を打たれもらい泣き。

あ、カップルは?と思い、2列前をみたら、
彼女は立ち上がり万歳をしていたが、

彼氏は立ち上がることすらできないようで、
席にうずくまり手で顔を覆っていた。

うずくまったその背中が
「言葉にならない」と語っているようで、
私の心は、またまた打たれてもらい泣き。

すみません、勝手に(-.-)

でも。

おじさんの横顔も
若者の背中も、

その佇まいは、

静かで、

そして、

本当に、

神々しかった。