美容院で髪の毛を洗ってもらっていると、 「この時間が一生続けばいいのに」 と毎回思う。 でも、その至福の時間は一生どころか何分も続かない(:_;) そして、 フィールドに響く試合終了の笛のごとく、 「おかゆいところはございませんか?」 と言う定番のセリフとともに至福タイムは幕を閉じる。 ガーン。 おかゆいところがあるけど言えない(';') でも。 よくよく考えると、 本当にどこかがかゆいのか、 ただ気持ちがいいからもっと洗っていて欲しいのか、 何だかよくわからない。 はい、全くどうでもいいことですが。 とは言え、 一度だけ勇気を振り絞って言ったことがある。 「おかゆいところはございますか?」 「ハイ。」 「どのへんですか?」 「頭のてっぺんあたりです。」 「このへんでしょうか?」 「ハイ。」 でも、実はそのへんではなかった。 私は、 「いえ、もっと、右です。」 と訂正できなかった。 だから、居心地が悪く、 「あ~、言わなければよかった」 と後悔したので、あれから言ったことは、ない。 「でも、何で言えないのだろう?」 と思う。 「おかゆいところはございませんか?」 と言うあのフレーズがダメなのだろうか。 「美容院でさぁ、シャンプーのあとに 「おかゆいところはございませんか?」 以外の聞き方で聞かれたことある?」 と双子の上の娘に聞いてみたら、 「ないね。って言うか、洗い終わった瞬間、 頭がかゆいと思ったことは正味一回もない。」 と言うので、 「マジで?」 と言ったら、 「かゆいのは普段ちゃんと洗ってない自分が悪い。」 と怒られた。 そんな説は聞いたことがないのでスルーする。 「どこかかゆかったりしますぅ?」 「かゆいところはまだまだ洗いますからねぇ~。」 「洗い足りてるわけないですよね?」 うーん、どう言われれば、 「ここをもっと洗って下さい!」 って言えるんだろう。 あ、歯医者さん方式はどうだろう。 「痛かったら手をあげて下さい。」 ってヤツ。 「かゆかったら手をあげて下さい。」 どうよ。 と一人でブツブツ言っていたら、 「そんなどうでもいいことより、明日ウチが会社に持っていく 水筒の中身を考えてくれ~。」 と娘が言ってきた。 私は、 「お茶でも作っておくよ。」 と言いながら、 あまり美味しくないのでたくさん残っている ハーブティーの事を思い出していた。 あれにしたら怒るかなぁ。 怒るだろうなぁ。 でも、 人にものを頼むということは、 想定外のことが起きる可能性もあるということだ。 だから、いいや(笑)