いつの間にか、 親がやっていることを、 自分もやるようになるんだなぁ・・・ と、つくづく思う。 いつからか、 仏様にお線香をあげ、 手をあわせ、 1分間くらいブツブツ話すことが、 朝、家を出る前の、私の習慣になっている。 父が亡くなってから28年、 母は、生前父が使っていた湯呑み茶わんに、 毎朝、毎朝、お茶を入れ、 必ず、 必ず、 必ず、 ちょっと、 小声で、 「お父さん、お茶ですよ。」 と言いながらお茶を仏壇にあげ、 しばし父に語りかける。 決められた儀式のように。 おごそかに。でも。
湯呑み茶碗には、 兄が描いた父の似顔絵。
