ホスピタリティおじさん

ウチの近所に、

6月になると、

「今年は梅干し、何㌔漬けますか~?」

夏になると、

「美味しいスイカが入ったよ~!」

冬になると、

「美味しいみかんが入ったよ~!
 アンタの好きな大きなみかんもあるよ~」

とラインを送ってくれるという、
外観からは絶対わからない、
超ホスピタリティの八百屋さんがあります。

この八百屋のおじさんが「美味しい」と言うモノは、
間違いなく美味しいので、
私は買いに行くワケですが、

そうすると、

「ちょっと、こっち来てお茶飲んでいきなよ。」

と言われ、

必ず、石原裕次郎の「銀座の恋の物語」が
大音量で流れているお店の奥で、
お茶をご馳走になりながら、ひとしきり世間話をします。

そして、最後、私が帰る時には、
おじさんは、ほぼ、必ず、

「アンタは偉い。よく、頑張ってる。」

と褒めてくれて、たくさんのお土産を持たせてくれます。


うーん、おじさんは何を褒めてるんだろ?
と思いながらも、でも、褒められるっていくつになっても
嬉しいなと思いながらたくさんもらって帰ってきます。

なんかね、心得てるんですよね、
おじさん。

だから、お客さんはひっきりなしです。

この間行った時は、

おじさんが漬けたラッキョウ、
(これがマジで美味しい!)




みかん、





これは「甘いぞ~」と言って渡してくれた大きなリンゴ、



(リンゴは逆さまにして赤くなってるものを買うように、
 と教わりました。)

そして、
「頑張れなー。またおいで。」

と言って送り出してくれて、
車を誘導してくれて・・・

娘か。

いやいや、私の実の親は・・・


いつも一緒につるんでいる
仲良しのお友達がちょっと元気がなかったからと、
朝もはよから電話でチェック。




「昨日の声が元気なかったから心配してたの。
 そう?うんうん、あら、そう・・・
 うんうん・・・あー、じゃあ、良かった~。
 あなたが元気がないと私まで元気がなくなるから、
 こ・ま・る・の!アハハハハハ!

 じゃあ、今日の夜、ステーキ食べに行く?
 うんうん、そうそう。じゃあ、5時半頃ね。
 はぁーい、用意して待ってまぁーす!」

と言って電話を切り、

このあと、振り向き、私に向かって
両手を広げて「元気です!」と
教えてくれました。

安心した母は、
モーニングルーティンの
新聞を読む時間に突入。




我が道をいく89歳のおばあさんたちの、
今日のお夕飯はステーキ。

ワイルドです。


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