ホテルグリーンコアのスタッフは、 目の前のお客様のことを案じて、 「このお客様に喜んで頂くためにはどうしたらいいか?」 をせっせと考えている人が多い。 もちろん、人によって個人差はある。 お客様に喜んで頂くことに対して、 嬉々として取り組むスタッフもいるが、 こちらの人のように、 自分のやりたいことのみに嬉々として取り組み、 結果お客様を巻き込んでしまう稀有なスタッフもいる(笑) そして、 そんな仲間や先輩を見て、 「あんなふうになりたい。」 と努力している人もいる。 一人一人それぞれ違うが、 それでも、 「わざわざウチを選んで来てくださったお客様に ここに来て良かったと思って頂こうじゃないか!」 とグリーンコアで仕事をする多くのスタッフがそう思っている。 これは、一見簡単なようで実はとても難しいことだ。 なぜ難しいかと言うと、そこで仕方なく仕事をしている人には、 持て余し気味の自分の感情の取り扱いに精一杯で、 いくらお客様とは言え、他者を案じる気持ちには なかなかなれないからだ。 「ここで仕方なく仕事をしている」 と言う感情は、 人生を不幸にすると私は思っている。 仕方ないと思いながらそこにいれば、 起きたことを簡単に人のせいに出来る。 人のせいで起きたことなので、 「自分ではどうにもできない」 と思うだろう。 言い換えると、 会社で過ごしている時間は自分の人生の一部なのに、 イニシアチブを取っているのが他者になってしまう。 そんなんじゃ、いかんぜよ!と思う。 もちろん大きな会社にもたくさんいると思うが、 小さな会社には仕方なくそこで事をしている人が、 より多くいるのではないかと思う。 特色がある会社は別だと思うが、 小さな会社はどうしても 「ここで仕事がしたい!」 と思って働いている人よりも、 「他になかったから流れで仕方なく」 と思いながらそこで仕事をしている人のほうが多いだろう。 スタートが、 「どうしてもここで」 ではなく 「なんか仕方なく」 なのだ。 もちろん、みんな面接でそんなふうには言いません(笑) でもですね。 先にいっておきますが、 ここから先は自慢です(笑) 多分、スタートは、なんか仕方なくだったかも知れない、 ホテルグリーンコアでの仕事。 それでも、数年経つと目の前のお客様のことや、 仲間のことを考えるスタッフへと変貌していく人が多い。 それは同時に多少なりとも「仕方なく」から「ここで」と言う 意識の変化も意味するだろう。 そうすると、例えば、こんなことが起きる。 以下はフロントスタッフが社内のコミュニケーションツールに アップしてきた「カキタテストーリー」 (カキタテストーリーとは、 何をどうしてお客様に喜んで頂いたかが ストーリー仕立てになってアップされてくる、 グリーンコア独自の仕組みです。) ーーーーーーーーーーーーーーー ご主人の転勤により家族で引っ越しされるお客様で、 入居前にホテルに宿泊されました。チェックインの際は、 今日はずーっと1日市役所にいて、くたびれたとのことでした。 翌日、メイドの木村さんとお客様(奥様)がお話しをされれ、 その会話の中で4歳のお子さんの幼稚園探しに困っていることが わかり、木村さんは私の子供が今年の春から入園することを 知っていたので、私から何かお客様へアドバイスをしたら いいのではないかと思い出勤時に私にお客様とのやり取りを 教えてくれました。 私だけの知識では乏しいので、私はさらに詳しい朝食さんと 話をして、各幼稚園の定員や特徴など確認し、 そのお客様に会う前に予め調べておきました。 そして、奥様にお目にかかった時に、 「客室スタッフより話を聞きしまして、もし、 宜しければ私の分かる範囲で近隣の幼稚園について お話させて頂ければと思いますが・・・。」 とご提案し、 お客様とお会いした際に、お客様の住まいや要望など確認し、 そこから通える範囲の幼稚園で、それぞれの特色やメリット、 デメリットなど事細かに説明させて頂きました。 お客様からは、 「凄く助かりました。知らない土地で急に幼稚園を探すのは 本当に大変でした。色々とアドバイスを頂いた中で、 〇〇幼稚園がいいと思ったので、 明日電話してみようと思います。」 ご主人からも感謝のお言葉を頂きました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 清掃スタッフ、朝食スタッフ、フロントスタッフの 連係、これぞチームプレー。 そして仕方なく仕事をしていたら決して出来ない対応。 「ここのホテルの人たちは、 私たちのことをこんなに考えてくれた。」 と、もし、お客様が思って下さったら、 他のホテルへ行く理由はなくなるのではないだろうか。 いや、仮に、もし、行ってしまわれたとしても(笑) 少なくとも、 「あのホテルの人たちに思いがけず良くしてもらった。」 という想いはずっと覚えていてくれるのではないかと思う。 「思いがけず」 は大事なポイントだが、 「思いがけず」 を作りたい時に、 ネガティブ要素(ふるい、小さい、場所が悪い等々)は 実は案外ありがたい。 なぜかと言うと自然とハードルを下げてくれるからだ。 ネガティブ要素を背負って仕事をしているからこそ、 そこで仕事をしている人たちの様が俄然活きてくるし、 浮き彫りになってくる。 ハイ。 ネガティブ要素と言えば、 去年の12月8日に茨城県の駅のない町坂東市に、 ホテルグリーンコア坂東を120室で開業した。 「駅がない」 なんて、 ビジネスホテルという業態にとって、 それこそ、 キングオブネガティブ要素だ。 でも、 少しずつ、 少しずつ、 いや、 ホントに、 少しずつだけど、 駐車場の車の数が増えている。 その景色を作りだしているのは、 紛れもなくそこで懸命に仕事をしているスタッフたちだ。 だから、私の自慢は最新の施設でもなんでもなく、 そこで懸命に仕事をしているスタッフたちだ。 勝手に駅のない町に建てやがって・・・と 寺田隊長(←坂東のマネージャー)は、 思っているに違いない(笑) ま、そんなものはスルーして、 前回のブログに引き続き、 カンパーイって感じだ。 もちろん全然飲めないけど(笑)